おばちゃんと二人三脚

おばちゃんと二人三脚

おばちゃんとさくらが一緒に遊んだり運動したり勉強したりしてきた記録です~アルツハイマーの新しい治療法「リコード法」を始めました~

愚直なおばちゃん

おばちゃんの足を押さえたさくらの手を、おもいっきり蹴ってといった蹴ってくれて。おばちゃんの両手をもって、体を起こしてっていったら、なんども起こしてくれて。

しんどいと思うのに何度もやってくれるおばちゃんをみていると、さくらはもうやめようっていえなくなるんだ。

もうあきらめてもいいって思うときもあるんだ。でもね。愚直なおばちゃんのすがたをみると、やっぱりまだ戦かわないとだめなんだって思ってしまう。

死の恐怖

けっきょくさ、今の自分って、死の恐怖におびえているんだと思う。

目前にあるかもしれない死に対して、自分の無力さを嘆きとまどっている。それが今のさくらの心境だと感じている。

感じているというのは、いまのさくらの感じている重荷を背負ったままの虚脱感をどう説明できるのか自分でもわからないから。

今しか、明日しか見ない生き方は苦しいよ。人が楽に生きるには、少し先の未来と少しだけの後悔と少しの希望が必要なのかもしれない。

 

やっぱり苦しい

最近は週に4回ほどおばちゃんにあっているんだけど。自分でいろんなこと考えちゃって、苦しくなる。タイムリミットがこわい。

おばちゃんの寿命?義理叔父がもうすぐあの世にいくかも。調子が良くても、これがせいいっぱいじゃないの?調子が悪かったら、このままどんどん悪くなるんじゃないか。

いろいろ想像して、夜もねれない。悪い方に悪い方に考えてしまう。

最後は、さくらの命とあげるから病気、治してくれないかなまで考えて、また1周して戻ってくる。ぐるぐる、出口のないサークルをひたすら回っている気分。

だれか助けてって、この気持ちをぶつけたいって思っても、やっぱりどうしようもないことにまた絶望する。最近はそんな毎日。

はさみ

リコード法開始から7か月。

今日のおばちゃんは、割といい気が・・・します。

もちろん昔のこともかなり忘れているんだけど、忘れたことを忘れたと自覚しているというか、それがちょっといつもと違うような気がさくらはするるんだけど。

と、よかったって思っていたらね。

サプリの準備をしていて、さあもっていこうとおばちゃんのところにいると、なぜかおばちゃんの手にはさみが・・・

目の前に置いといたタオルをジョキジョキ切っていた。

そんなことしちゃだめ!!

ってさくら、叫んじゃうとおばちゃんもびっくりして。ごめんって。

ついつい、さくらも予想外でびっくりして思わず叫んじゃった。

タオル1枚切ったってまあ別にいいんだけど、ついこっちもびっくりしちゃって、おばちゃんをおどろかせてしまったみたい。

まさかおばちゃんの得意な工作をするつもりだったの?

それならそのままみといたらよかったかしら。

 

お願い

認知症でくやしい思いをしてきたから。

認知症ってよくなるってとこ、さくらに見せてください。

何歳になっても。

どんなに認知症が進んでいても。

医者から見放されていても。

社会が治らないっていっても。

おおくの家族があきらめていても。

さくらからのお願いです。