残酷な病気
とりあえず歯磨きの件はケアマネに話しました。ヘルパーのフォローと定期的な歯科検診があるとのことで、まあ完全ではないけど、最低限の体制はつくってくれたかんじです。義理叔父に歯を磨いてもらうことは、ヘルパーさんからうまくお願いしてもらうことに。まあだめでもしかたないなって感じで、さくらが買ったエプロンやらうがい受けを渡しておきました。
人の歯の心配なんて生まれて初めてしたよ。まあ、この問題は、とりあえずいったん解決ということで。
おばちゃんはすごくねむそうだったよ。疲れてたのかな。デイに行って。なんかさみしいね。
でも、テレビの歌番組で歌に合わせて手を叩いてた。中村美津子がでてて、着物の袖をふってたら、そのしぐさ嫌いっていってたよ。
おばちゃんが認知症になってから、さくら、昔のことを思い出すことが増えたよ。
もうあのころはかえってこないんだなって。
思えばこの6年、何だったんだろう。失い続けるだけの6年だったよ。
ずっとそばでみてきた。
古い記憶が、刻み込んできた人生が、その人を形作っているならば、それを失うことは、その人がその人として存在することを否定されているような気がする。
ほんと、残酷な病気だよ。まったく。