おばちゃんと二人三脚

おばちゃんと二人三脚

おばちゃんとさくらが一緒に遊んだり運動したり勉強したりしてきた記録です~アルツハイマーの新しい治療法「リコード法」を始めました~

ひきょうなんです

おばちゃんもだいぶんとあるくちからがおちました。
はじめておばちゃんと外をあるいたときは、なにももたずにあるいたりもしたんだけど・・・
それから5年、いまは家の前をでるのでせいいっぱいになってしまいました。

それでもさくらはあきらめずにシルバーカーを取り出して、おばちゃんをさそいだします。ひざがいたいのをしっていて。あしがつらいのしっていて。こころを鬼にして。

最近は、あまりとおくまであるけないけど、シルバーカーで家のまわりをあるけるだけあるこうとがんばっています。


そんなおばちゃんですが、以前は、シルバーカーで近くの商店街までよくあるいたものです。

散歩の途中、ちかくにこどもが通ると、おばちゃん、ぜったい声をかけるんです。
こどもたちも、はずかしがって、しらんぷりしてむこうにいっちゃうと、「そうなの、そうなの」って、楽しそうにつぶやきます。
手をこね回してもじもじするこがいたら、「わたしもゆびがまがるの」ってじぶんのゆびをひっぱってみせるの。


おばちゃんのくちぐせ。「こどもたちと走りまわれなくなったらおわりなの」。

だから、定年前に学校をやめた。おばちゃんの美学。

 

そんなおばちゃんと散歩してると、ときどき、「先生」ってこえをかけてきてくれるひとがいるんです。みんなすごくしたっているかんじで、そのとき、さくら、とてもほこらしいの。

「せんせい、おひさしぶりです、おげんきですか」って。
そしたらおばちゃん、さくらのほうをみて、「このこはね・・・」
といきなり、さくらのことをはなししだすのね。
あいてはきょとんと。そりゃそうだよね。
さくらも、にがわらい。
さくらはひやひやしてるの。あいてがふしぎなかおをするんだもの。
なんかおかしいってきづくまえに。さようなら。
でもね、内心ほっとした。


さくらね、おばちゃんがそんけいされているの、すごくほこらしいんだ。だからね、そんなおばちゃんのイメージをまもりたいの。
それって、おばちゃんをまもっているつもりでも、さくらがきずつくのがこわいのかな。べつに認知症になっても恥ずかしいことないってよくわかっているつもりなのに。ただの病気だからって。 
・・・

ほんとはね、しられたくない。おばちゃんが認知症になったなんて。やっぱりくやしいの。そんなこといわれるのが。
さくらの偏見っていわれるかもしれないけど。でも、できるならしられたくない。
おばちゃん、なにもかわってないのに、だめになったようにいわれるんじゃないかって。それがこわい。
おばちゃんのこと、守りたいのに、守られたい。
ひきょうなんです、さくらって。

 

ごめんね、おばちゃん、よわねをはいて。

 

 

テストの点数

この前買ってきた、米粉の食パンを家族で食べてみました。
さくらは食パンがとくにだいすきというわけではないんだけど、家族には結構好評でした。
「いつも食べてるのよりおいしかったよ」とかいってくれて。
米粉なのでちょっともっちりしてて、焼き加減によってはカリカリとした触感も出るし、悪くないみたい。
「うちも変えようかしら」なんていってました。でも、いつもの食パンの2倍の値段だけどいいの?

とりあえず一枚ずつサランラップにくるんで冷凍保存。おばちゃん、きにいってくれたらいいんだけど・・・

おばちゃんが食べたくないというと、義理叔父がすぐさげてしまうらしい。

義理叔父ね、ところどころ、おばちゃんが認知症だということがあまりわかっていないんじゃないかなっておもうときがあるんだけど。おばちゃんのいうことをまにうけすぎというか。
もうすこしうまくもっていってほしいんだけど・・・

理屈でいっちゃう・・・おとこのよわいところかな・・・


さくら、配食サービスをグルテンフリーにしたくて、今日はいろいろな配食サービス会社に電話して、小麦アレルギーに対応したメニューはないか聞いてみました。

するとね・・・つぎの3つになりました。


①アレルギー対応はまったくしていない

②サバとか一部のメニューだけ代替してくれるが小麦はできない

③小麦を使ったメニューは避けてくれるが加工品は無理


だいたい、①か②。やっぱりほとんどが無理でした。小麦はどうしても使用される範囲が広いので、簡単には使わないことができないみたい。③のところも一社あったけど、メニューが限られてしまいますよだって。しかたないよね。

この問題はまだ解決できそうにないみたい。(ワ〇ミがやってくれたらみなおすんだけどね)

 
今日のおばちゃんはすごくねむそう。最近、おおいんです。こんなときが。声ももごもご。

いつかやろうとおもっていて、ようやくアルハカさんのサイトでおしえてもらったMoCAをやってみました。認知テストの一つで、リコード法の効果を客観的にみるためにおすすめなのだそうです。

(サイトで登録すれば無料で用紙をダウンロードできますよ)
はじめてやったんだけど、MMSEにはない課題もいろいろあっておもしろかった。でも、サイとかラクダの絵をみて名前をあてるのはちょっとなじみがないので難しいような気もするんだけど。

じゃんけんゲームとかして気分を盛り上げて、目を覚まさせてから、とりあえずスタート。
結果・・・
30点中11点。

まあ、こんなものかな。ちょっと難しいなって思っていた、「ものさしと時計で何が似てる」って課題で「はかるもの」ってこたえたときはちょっとびっくり。ばななとみかんがわからなかったのに。まぐれ?来月またとってみよう。


そういえば、おばちゃんの最初にさくらをみるかおはね、ずっとまえからさくらがそばにいてて、「わたしどうしたらいいの」って、そんなかおなんです。
もしリコード法がきいたって気づくのは、テストの点数じゃなくて、おばちゃんの「よくきたね」って、そんなかおをみたときだとおもう。さくらがおばちゃんのかおをじっとみてるのはそういうことなんだけど…わかってるのかな、おばちゃん?

 

さくらのほうもちょっといそがしくなってきたから、あまりおばちゃんのところにいけなくなるかも。もうちょっと、食事を改善してあげたいんだけど。今度の放送で、ブレデセン教授、はっきりと小麦はダメっていってくれないかなあ。

 

希望は苦しみ

いままであまり、リコード法についてお母さんにはなしをしていませんでした。
あまり心配をさせたくないというきもちがさくらにもあったので・・・

今度、テレビでリコード法の放送があることで、お母さんにちらっと・・・
 
アメリカでね、いま、アルツハイマーの治療法がだいぶんとすすんでてね、
 あたらしい治療法が日本にも紹介されるんだよ、
 こんどね、テレビでそれをやるんだ、

 日本にもみてくれるお医者さんがいるみたいなんだけど、

 テレビで放送されると予約が取りにくくなるね、
 おばちゃんにもできることやってるんだけど・・・
 すごくむずかしいんだよ、

 まわりの協力がひつようなんだ」


「おじさんはなにもやってくれないよ・・・むすこはよりつかないしね」


「・・・見殺しだね」


「・・・そうだね」


リコード法が電波にのって多くのお茶の間にひろがって、なにがかわっていくのだろう。

リコード法を知ることは、助かる可能性をしるってこと。
しらなければ、あきらめもつく。でも、しってしまえば、あとで「ああすればよかった」「こうしたらよかった」ってつらいおもいをしなければならない。
リコード法なんてしらなければよかった・・・

つらい選択になるかもしれない。苦しむ人が出てくるかもしれない。
希望は苦しみ。多くの人がきずつかなければいいけど・・・

 

いまもさくらはぜんぜん、十分なリコード法をおばちゃんにしてあげれていません。
でも、まだできることはいっぱいあると信じています。まずは、朝のパンを米粉パンに変えてあげよう。グルテンダイジェストも義理叔父がのませてくれている。義理叔父の買ってくるコロッケは無理かもしれないけれど、配食サービスもなにか方法はあるはずだ。
運動だって、すくないけれどさくらが手伝ってあげる。寝るのは・・・おばちゃん、とくいだったね。

義理叔父も少しずつ変わってきている。なんとなく、そう感じます。(ただの願望?)
ひとってかわっていくんだってさくら信じています。

さくら、おせっかいなんてするもんじゃないっておもってた。そのひとのしたいようにすればいいって。うっとおしいだけじゃないのって。
でもね、さくらもかわったみたい。
おせっかいやいてあげるひとがいてもいいじゃない。すきにすればってつきはなすのもいいけど。
すじをとおしたいんです。なんとなく。せっかくはじめた関係だから。

近ければ近いほど

米粉パンを通販で注文したのですが、けっこう配送に時間がかかるらしい。そこで、パンが届くまでに、直接店舗で買えるところがないかとさがしてみたところ・・・

とあるところに米粉専門店があったので、直接買いに行くことにしました。


いってお店の人にさっそく成分の確認。

小麦はまったくつかっていない食パンとのことで、ほかに牛乳はつかっていないかきくと(リコード法では乳製品もNG)、脱脂粉乳はつかわれているとのこと。
(たしかに風味を必要だし。最初だしまあいいか。味も大事、大事。)
ということで、4つほど購入して帰ってみると・・・


おかあさんから、
「おばちゃん、たしかロールパンだよ。毎朝食べてたの」(えっ)

朝は食パンを焼いて食べるというおもいこみが、まさかの・・・
(また、義理叔父にパンをやいてくれとたのむのいやだな・・・
ロールパンをやいてたべていることを願いつつ、こんどもっていってみようか・・・)
たいしたことないっておもわれるかもしれないけれど、パンのかたち一つしても、他人が口をはさむのはひとがおもうより気を使うものなんです。
サプリの摂取とかもおねがいしてるし。(ふぅ)

 

こんどの連休を利用して、おばちゃんのむすこがかえってくるらしい。ちょっと離れてすんでいるので、こんなときくらいしかかえってこないみたいだけど。
むすこはおばちゃんのことどうおもっているのだろう。おばちゃんが認知症になって、さくらと同じようにくるしいんだろうか。ねむれないよるもあるのだろうか。仕事が手につかないときもあるのだろうか。
心の中はみえないけれど。
むすこならではのなやみもあるだろうけど、さくらが感じてるような苦しみやしんどさはたぶん感じてないんじゃないかしら。
苦しければ人はもがく。おぼれたひとはわらをもつかむ。むすこさんがなにかしてるってはなしあまりきいたことがないし。さくらにおばちゃんのことをきいてきたりとかもないし。なにかんがえているんだろう。さくらのこと、どうおもってのだろう。一度聞いてみたいな。


さくら思うんだけど、こころの距離は物理的な距離に比例してるんじゃないかしら。
ちがうとおもってたけど、じつはそうかもしれないかなって。リコード法をはじめてから、とくにさくらはそうおもう。
さくらは週2、3回しかおばちゃんと会わないけれど、会わないときでも、さくらはおばちゃんのことを考えてしまう。そのまま、またおばちゃんに会いにいく。どんどん、こころが重く、しんどくなっていく。
それなのに、さくらがいそがしくなって、週1回しか行けなくなると、最初は気にかけていても、数日たつとだんだんうすれてきて、それをすぎると、不思議とおばちゃんのことを忘れてしまう。

気がつけば自分のことばかり考えている。自分の時間だけ過ごしている。
罪悪感なんてそんなものすぐにきえてしまう。

ただ会わないだけで、こんな苦しかった感情さえ忘れてしまう。残酷なくらい。
背負っていた荷物をどこかに置き忘れたように。


近ければ近いほど、そばにいればそばにいるほど、おもえばおもうほど、苦しい。
寄りそえば寄りそうほど、しんじればしんじるほど、つらい。

さくらだけかな・・・

サプリはくすり?

今日もおばちゃんは財布を出して中身のチェック。なにかいいたそうなんだけど、ざんねんながらよくわかりませんでした。さいきん、意味不明な行動、多し・・・

「おしっこがでる。びしゃびしゃ」とかいうもんだから、椅子までぬらしたら大変とあわててトイレに直行。
さいわい、パットが濡れているだけでした。おしっこが出ている感覚はあるんだけど、でると感じたときにはもうでてて、トイレにはまにあわないみたい。

もうでてしまって、濡れて気持ち悪いからなんとかしようとごそごそして・・・のくりかえし。


尿意がまったくないわけではないんだけど、でたらでたでどうしたらいいのかが分からない。トイレの中にはいっても、まごまごしてなかなかでてこなかったり。
おばちゃんもおしっこをずっと気にしてるので、かわいそうにおもうんだけど・・・どうしてあげたらいいのかわからない・・・気にしなくていいよって言ってあげるんだけど・・・きれい好きだしね。


今日は義理叔父に、昨日届いたグルテンダイジェストをもっていきました。
小麦などにふくまれるグルテン。リーキーガット症候群を引き起こすなど認知症の原因の一つとなっているもので、リコード法においては可能な限りさけるべきものなのですが・・・

食事をかえるのは義理叔父の協力なしにはできず、義理叔父の認識はそこまでいたっていません。自分が好きなものをたべさそうとする姿勢はほんと変えてほしいんだけど。


そこで、つなぎとして、グルテンを分解してくれる酵素であるグルテンダイジェストをもっていったのです。

 

「そんなに”くすり”を飲んで大丈夫なの?」


義理叔父にサプリを渡すと、のませるのをなぜか渋ります。先日、薬をあやまっておおくのんだせいでタンスに頭をぶつけたと信じ込んでいる義理叔父にとって、また”くすり”を飲ますのは不安だとのこと。

 

ちょっとあせったさくらは、あわてて、
「”くすり”じゃないよ、栄養補助食品。ごはんといっしょだよ。」

 

サプリメント≠薬」という認識は何度説明しても義理叔父にはなかなか理解してもらえません。
いままでなんども説明してきているんだけどなあ。

サプリメント=薬」

この固定概念は、サプリになじみのない人にはなかなかとっぱらえないものみたい。
おかしなものだね。ご丁寧に副作用までかかれている、薬局や医者からもらう薬はうたがいもなくのむのに、補助食品と書かれたサプリメントにはいじょうに警戒するなんて。

形もわるいんだよね、カプセルに入ったり錠剤になっていたり。

カロリーメイトはおかしだとおもっているひとがおおいんじゃないの。ウイダーインゼリーもOS-1もふつうにのんでいるし。OS-1なんかがぶ飲みしてる人もいるぐらいだしね。

歯の悪いおとしよりには都コンブやほしがきのうえにまぶしたりしたら、よろこんでたべたりして。頭のよくなる「都こんぶ PQQ入り」とかさ。
義理叔父のいまたべようとしているまんじゅうにグルテンダイジェストをはさんでたべたらどうですか。


せっかくサプリ入りジュースをのませてもらえるようになってきたのに、義理叔父の拒否反応が出たら嫌だな。
そこでこのタイミングだと、今週放送される予定の「世界一受けたい授業」にリコード法が紹介されることを義理叔父におしえてあげた。

 

「さくらたちがやっている認知症の治療が堺正章の番組で紹介されるんだ。よかったらみてよ。」


タイミングとしては悪くない。このまえ、絶食の大切さを義理叔父にはなしたばかりだ。マチャアキの番組でやってくれたら義理叔父ももしかしたらもっとさくらをうけいれてくれるかもしれない。
このとしのひとたちにとってテレビは絶対だ。
テレビニュースや朝日新聞を平気で信用しちゃうひとたちだし。マチャアキたのんだよ。

 

・・・グルテンダイジェストはとりあえず、1日1粒義理叔父の判断でのましてもらうことになりました。

 

波のうねり

今日のおばちゃんは絶不調。表情もあまりさえないかんじ。。サプリ入りジュースはこの一週間で6日成功とまずまずなんですが。


ひさしぶりにおばちゃんと外をあるこうとしたのですが、足が前に出ないため、「こわい」「こわい」と連呼。どうにか家の前に出たところですぐにひきかえしました。
そのあとトイレに入ったのですが、「わたし、頭おかしいの」って悲しそうにいうから、さくらも「何も心配しなくていいから」って。不安なんだろうなあ・・・


パットの中にあいかわらず失禁のあとがありました。便だと思ってつれていったらおばちゃん自身がトイレに向かっているのをわすれてしまうみたいです。いつくるかわからない便の時間をあてるのはほんとうにむずかしい・・・

便意の復活、

リコード成功者にそんなひとがいたらだれかおしえてください。


リコード法をするうえでの不安の一つは、情報が少ないために、回復するにしてもどのような過程をたどって回復するのか、どのような反応がまずいのかがいまいちわからないことです。

筋トレのあとからくる筋肉痛にあたるものがなんなのか。
わるいようにみえてもそれは回復のためにとおらなければならない道なのかどうなのか。
脳神経の再生を促すのですから、そのような反応があってもおかしくはないです。たぶん、おばちゃんも調子のいい人悪い日を繰り返しながらかわっていくんだろうとおもっています。

あがったり、さがったり、ひっくりかえったり、おばちゃんは大きな波のうねりのどのあたりにいるんだろう。

  

冷蔵庫の扉に「回復のための秘訣」と題してホワイトボードをはってきました。

①夜6時~翌朝7時まで絶食(水はOK)
②糖分、パンなど小麦、乳製品はなるべくたべない
③サプリ入りのジュースは続けて飲もう
④ストレス大敵
⑤みんなの協力


義理叔父はこれをみながら、「これはむりだわ」とつぶやいて、買いたてのコロッケとてんぷらをパックから出そうとしていました・・・

大切な人

今日、お母さんからおばちゃんがひっくり返って救急車で運ばれたと聞かされた。
お母さんたちが、あわてていったらけろっとしてて、片肘つきながらソファーに座ってテレビをみてたらしい。
なにやらたちあがるときにたんすにあたまをぶつけてひっくりかえったみたい。
音を聞いた義理叔父はあわてて救急車を呼んだそうな。
おばちゃんはくびにおおきなカーラーみたいなのを巻いて病院からかえってきたらしいけど、へやのすみにいらんとばかりになげすててありました。

義理叔父が「くすりをまちがえてのんでふらふらしたのかなあ」といった。

お母さんたちがおばちゃんの手の届かないところに薬ケースをうつしたらどうですかといったら、それをわけもなく断固としてこばんだらしい。このへんが、このひとの常識的じゃないところというか、まあはっきりいうと、軽蔑される理由にもなっているみたい。人の意見を受け入れる度量がないのでしょう。残念ながら。
それはともかく、たいしたことにならなくてほんとうによかった(ホッ)

 

さくらは、食事に手をいれたいなとずっとかんがえていて、朝食のパン食を米粉パンにかえてみることからはじめようと思いました。パンを変えるだけなら、他人に生活にかかわられたくない義理叔父も説得しやすいでしょうし。

とりあえず、米粉パンネット注文してみます。

 

今月初めにリコード仲間に会う機会があって、ひさしぶりにあついひとたちのなかに入りました。認知症っていうほんとうにたいへんな病気とむきあいながら、なんとかしてこのかべをのりこえようとしている。
そのおもいのあつさとパワーにちょっとこちらもあつくなってしまいました。

 

こころない言葉をいう医者とぶつかったり、一緒に生活を変えたり、病院を探したり、家族を説得したり・・・
くやしい気持ちをかかえながら、それでもみんな前を向いてがんばっていました。大切な人のために・・・


むかしね、おばちゃんが元気な時にね、押し入れの中からなかみのはいっていない瓶をみせてくれて、
それはさくらが高校の修学旅行かなんかでおみやげとしてかってきた紅茶の瓶だったと思うんだけど、
「からになってもまだ香りがかげるから」って大事にしまっておいてくれたの。

おばちゃんはそのときたまたまそういっただけかもしれなかったとおもうんだけど、なぜかさくらは感動しちゃった。べつにたいしたことではないんだけど、さくらのこころが動かされたみたい。ほんのささいなことなんだけど、さくらはふと思い出すんです。
さくらが、おばちゃんのことで思い通りにいかずに苦しくてもういやになってなげだしてしまいたいときに。

このひとのためになんとかしてあげたい。
リコード仲間もさくらも、そんな大切な人のために毎日がんばっています。