たった一年前
ふと自分の部屋にある、おばちゃんとした計算プリントが目に入った。しっかりした字で満点である。
日付を見るとちょうど一年前。たった一年前である。
今は同じプリントだが、間違えることも多く数字の形も大きく乱れている。
今年の最初におばちゃんの家に行ったとき、おばちゃんはさくらが帰るとき窓を開けて手を振ってくれた。今年は何かいいことが起きそうだな。きっとおこるんだって感じてうれしかった。
でも実際は、悲しくつらい一年の始まりだった。あの時手を振ってくれたのも、今思えば、まだ元気が残っているおばちゃんに最後のさようならをされたような気がした。
リコード法してるけれど、ほんとうはたまに、自分はもう対象じゃないんだって疎外感を感じるときもあります。もう手遅れ部員なんだって。
今はただ、おばちゃんと会うのが寂しいです。